一般的に「大腸カメラ」と呼ばれる検査ですが、本来は下部消化管内視鏡検査と呼ばれ、内視鏡を肛門から挿入し、大腸~小腸の一部まで観察する検査です。直接観察し、必要に応じ組織検査(生検)を行うことで大腸がんや大腸ポリープ、炎症性腸疾患などの病気の診断を行うことができます。このため大腸癌検診の便潜血反応で陽性となった場合に第一に勧める検査となります。
消化管のがんは初期には症状があることはほとんどありません。その一方で、早期発見できれば身体的負担の少ない内視鏡治療が可能となっております。このため大腸癌や大腸ポリープの早期診断・治療には内視鏡検査がなくてはならないものになっております。
当院ではフジフィルムメディカル社製の拡大機能付き内視鏡を使用しております。
特殊光(BLI、LCI)と拡大観察の併用で、ポリープの良悪性の鑑別精度を高めています。
また、大腸内視鏡検査にも「CADEYE」と呼ばれるAIシステムを導入しています。
送気には体内に吸収されやすいガス(二酸化炭素)を使用して、検査中・検査後の腹部膨満感を軽減しています。
必要に応じて鎮静剤(麻酔薬)の投与を行い、より苦痛の少ない内視鏡検査を心がけております。
※鎮静剤を使用する場合、当日の運転はご遠慮ください。
太さ | 画質 | おすすめ | |
---|---|---|---|
通常径 | 12.8mm | 超高画質 拡大機能付 |
下記 | 以外の方
細径 | 11.7mm | 超高画質 拡大機能付 |
術後癒着がある方、多発憩室の方、腸の曲がりが強い方 |
便に血液が混じる/便通に異常がある(下痢、便秘等)/大腸がん検診で便潜血反応陽性を指摘された/以前に大腸ポリープや大腸癌を治療したことがある/体重が急に減ってきている/貧血がある、など
※強い腹痛や多量の血便など緊急治療を要するような症状の場合はお近くの救急病院を受診してください。
大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、虚血性大腸炎、大腸憩室、など
検査(治療)内容 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|---|
大腸カメラ検査のみ | 1割負担約2,000円 |
2割負担約4,000円 |
3割負担約6,000円 |
大腸カメラ検査+病理組織検査 | 1割負担約3,500円 |
2割負担約6,000円 |
3割負担約9,000円 |
大腸ポリープ切除 ※切除個数、部位によって変動します。 |
1割負担約7,000円~ 10,000円 |
2割負担約14,000円~ 20,000円 |
3割負担約20,000円~ 30,000円 |
当院では日帰りのポリープ切除にも対応しております。切除適応があるものについて治療のご希望があればその場での切除が可能です。癌が強く疑われるポリープやサイズのあるもの、多発している場合などは合併症の危険性が高くなるため適切な専門医療機関へ紹介いたします。
大腸ポリープ切除後は、クリニック内のリクライニングチェアーで休憩していただきます。
経過観察を行って問題がないことを確認しご帰宅いただきます。
治療後の合併症として出血や穿孔(腸に穴が空くこと)があります。可能性はかなり低いもののゼロではありません。
合併症の危険性を下げるため治療後の1週間は胃腸に優しいメニューを心がけてください。刺激物(香辛料の多い食事)、アルコール、遠方への旅行、激しい運動、肉体的な重労働は控えましょう。治療後1週間は湯舟の入浴は控え、シャワー程度にとどめてください。
出血は軽微なものであれば特に心配はありませんが大量の出血や激しい腹痛がありましたら、すぐにクリニックにご連絡ください。